2018年4月2日月曜日

おぞましい光景だとは思わないだろうか

近所の公園とかで十分だ

3月は急に暖かくなったお陰か、各地で桜が咲き乱れ、あっという間に散ろうとしている
4月になってからのお花見を計画していた人はアワアワしていることだろう

私も天気の良い週末はカメラを抱えてアチコチの桜を観に行った
とは言え人気のスポットは混んでいて嫌なので、基本的には近所の公園とかに咲いている桜を愛でる事にしている
遠出しなくても十分に美しい

桜の人気スポットでビックリしたのは、数年前、六義園に枝垂れ桜を観に行ったときだ
それも悪い意味でビックリした





駒込駅そばにある六義園には、1本だけとても立派な枝垂れ桜がある
今ごろはもう見頃を過ぎているかも知れないが、これが満開になるとそれは美しい光景であり、夜はライトアップもされるため、おびただしい数の見物客が殺到する
都心で駅近、夜間でも鑑賞ができるとあり、しかも全員の目的がたった1本の木なのだ
否が応にも混雑しよう


見物客の中には当然、立派な一眼レフを抱えた人が大勢いる
せっかくの美しい桜だが、見物客がゴミゴミと写っているような写真では台無しだ
アップで撮れば問題ないが、幹から立派に広がった桜のよい写真を撮るためにはやはり全体を写したいので「他人が写り込んでいない事」が重要である
だから、彼らは閉園ギリギリまで粘って、桜の周りから人がハケた瞬間を狙って写真を撮ろうとするのだ

全員がそのように考えているから、閉園時間が過ぎても誰も帰ろうとしない
誰も帰ろうとしないから、目的の写真が撮られず、カメラマンたちは帰ることができない、という悪循環が自然と発生する


放っておく訳にもいかないので、警備員達も声を荒げて、閉園時間は過ぎています!お帰りください!と叫ぶ
モチロン大人しく帰ろうとする人はひとりもいない

遂には最終手段として、警備員達はスクラムを組んで人の壁をつくり、エリアの端から出口へと徐々に見物客をグイグイと追いやる作戦にでる


こういう状況になってようやく、警備員とモミクチャになっている最前列のカメラマンだけが、その隙間を縫って目的の写真を撮ることができるのだ


おぞましい光景だとは思わないだろうか
私は正直ドン引きであった
いちおうカメラを持って行ったものの、あまりの状況に言葉を失い、早々に戦線を離脱してしまった
(一緒に行った友人はシッカリ最前列に陣取っており、それは素晴らしい写真を撮ることができた)

その時私は、写真を趣味にしている人達に対して、どこか「ついて行けねぇや」と感じてしまったのである


常識やモラルをある程度犠牲にすれば良い写真が撮れそうだ、という場面は少なからずある


近年はインスタ映えなどという言葉まであり、素敵な写真を撮って見せびらかすという行為は、大いに承認欲求を満たしてくれるのだろう
Instagramerかどうか知らないが、立入禁止の場所に侵入したり、草花を千切り取ったりする光景は、景勝地へ行けば割と良く見られる
私の家の近所でも、フェンスを乗り越え、線路上に身を乗り出して電車の写真を撮っている人が定期的に湧く

他人に迷惑を掛けない限りは、好きにしたらよいのかも知れない
でも、自分自身に恥じるような行いはしなくないと思う


やっぱり私は真面目なんだろうか?

「痛すぎるブロガー度」診断というものを見かけて、まぁひとつの心理テストなのだが、やってみたところ「あなたのブログは真面目すぎて面白くなさそう(意訳)」といった結果が出て軽くショックを受けた

真面目でなにが悪い!

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